当の白羽は私と美夜の行動にキョトンとしていた
眼鏡を渡す美夜がテンパッていた
テンパる気持ちわかるよ…美夜さん
何あれ何あれ!
凄くイケメン!
誰よ地味だって言ったのは!
眼鏡1つで変わるって…
どんだけなのよ眼鏡って!!
私の脳内はパニック状態だった
その時だけは樹のことを忘れてしまったほど
でも我に返る
私は樹が好き
王子様なんだから!
私と美夜は樹から声を潜め
何故白羽が突然倒れたのか聞いた
周りが傷つくのが嫌で自分を責めるなんて
どれだけお人好しなのよ
美夜…あんたが好きになったのはとんでもない人だね
私は1年時白羽と同じクラスで
美夜に白羽のアレコレを聞かせていたけど
まさかそんなお人好しだとは思わなかったよ
黒岩さんは白羽の素顔を見なかったのか
まるで動物園の猿みたいにキーキー言っていた
…一緒にしちゃ動物園の猿に悪いか


