僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory








そのことを思い出していると

急に白羽が胸元を押さえてしゃがみ込んだ

突然の出来事に私と美夜は立ちつくすことしか出来なかったけど

樹のお蔭で何とか白羽はふらふらしていたけど立ち上がった

さっきまで男子にしてはやけに白いな…と思っていた頬がほのかに赤くなっている

目も少し虚ろで今にも倒れそうだ




美夜から白羽は弱いって聞いていたけど

想像以上だった




「斗真
お前早退すれば?」



気遣うような樹の声

そんな樹に対して渋っていた白羽だったけど

体調が悪くなって来たのか頷いていた




何も言わなかったけど大丈夫かな…と見ていると

黒岩さんが何やら騒ぎだした




「美夜も萌もわかっているでしょ?
自然の森って名前がついているんだから
森の中なんだよ?

そこであんな発作…?みたいなの起こされたら
自分たちが責任取るんだよ?

ほらよく漫画とかであるでしょ?
病気の子を誘った子たちが責められるの
あれと同じこと起きるんだよ?

責任取れるの?美夜も萌も」




責任…

黒岩さんの言葉がズシッと重たく乗った気がした