「先に帰ったんじゃねぇのかよ」
「帰ろうと思ったんだけど…
久しぶりに一緒に帰りたくなったの」
嫌そうに顔を歪める樹
私は面と向かって顔が見られなかった
「…恋人だって勘違いされても知らねーからな」
樹が歩きだす
良いっていうことだよね?
私は笑って樹の隣に並んだ
…恋人だって勘違いされても良いよ
樹となら
数分無言で歩いていたけど
沈黙を破ったのは樹
「黒木さんが斗真を好きだってこと
萌は知っていたわけ?」
「え?うん知っていたよ
ちなみに美夜が白羽を好きだってことは
内緒にしておいてね?
クラスでも知っているのは
私と樹と先生だけなんだから」
「先生って…
そういやあの時何で先生
驚いていたんだろうな?」
「さぁねー
意外だったんじゃないかな?
あのふたりって
教室では滅多に接点ないからさ
接点ないのに
どうして好きだって思うんだろうって」
「なるほど
それで驚いていたってわけか」
納得した様に頷く
樹を待っている時に心配していたぎこちなさは
どうやらないみたいで私もほっとしていた


