「……ありがと」





一緒にいたいのに理由はない

黒木さんの言葉に頷く僕がいる

嬉しいと思う僕がいる





「柿沢くんも萌も
きっと同じ気持ちだよ

迷惑や責任
白羽くんがお荷物になるって思っていたら
きっと傍になんていないよ

いるってことは
一緒にいたいんだよ

全部背負う覚悟なんだよ」


「……」


「傍にいるのは
白羽くんが大事だからだよ」





どうしようもなく泣きたくなった

我慢したけど

泣いたら体に負担がかかるからって

泣く代わりに僕は……






「…苦しいよ白羽くん
でも幸せだよ」




黒木さんを力強く抱きしめた

全身に伝わる温もりが嬉しい

手放したくない




あぁ僕は

いつからこんなに臆病になったんだろうか?

大好きなキミと

これからも一緒にいたい







「ありがと……」






お願いします

これからも僕は

あの子を好きでいても良いですか?






【第4章 END】