「來兄!
それって
以前來兄が風邪引いた時
熱があるにも関わらず執筆していたのだろ!?」
「よ…よく知っているね竜真」
「來兄の部屋入った時見たんだ
床に散らばった原稿を
そこに書いてあったんだ
確か……
“わたしはあの中華スープが好き
大事な思い出で食べ物
あの食べ物は真っ赤に染められない
わたしの心のように染められない”って」
「間に少し入る
家政婦サイドの所だね
よく覚えているね竜真」
「“わたしの心のように真っ赤に染められない”って台詞が
好きだったんだ」
「そうだったんだ
ありがとう」
やっぱり今度読んでみよう
「……來真兄ちゃん?」
「食べてみる?」
「………うん」
「無理しないでね」
コトンとテーブルの上にスープの入る小さ目なボウルを置く
湯気がたっていた


