サッと來兄から避ける
そして頭に被るバスタオルの隅を握りしめた
「僕は平気だよ?」
「斗真……?」
兄弟の中で1番視力の良いオレは気が付いた
斗真のバスタオルを握るその両手が
カタカタと震えていることに
「……斗真」
「りゅ…竜真兄ちゃん…?」
オレはジッと自分よりだいぶ背の低い斗真を見る
びくっと斗真の体が反応した
「正直に言え」
「りゅ…竜真兄ちゃん…
それは…取り調べの際警察が言う台詞だよ…?」
「正直に話せ斗真…今寒いだろ」
「寒くなんて…」
「じゃあ何で震えている?」
「…!」
その時だった
斗真の眼鏡の奥の小さな瞳が閉じた瞬間
ガクンッと斗真は膝から崩れ落ちた
オレが急いでバスタオルを投げ捨て
倒れて打ち付けそうになった体を両手で支えた


