歩きながらオレは何度も斗真に声をかけた
最初は明るく返事が返ってきたが
途中からめっきり話さなくなってしまった
何度声をかけても…だ
伝わる温度は熱くないけど
もしかしたら具合悪い?
そう思ったけど停まるわけにはいかない
止まって確認したいけど
10分ほどの道のりで停まるわけにはいかない
オレは無言で自宅まで歩き続けた
「うわ…びしょびしょだぜ…」
帰宅してオレらは声を出す
傘をさしても意味がなかったなと空が嘲笑うかのように
洋服はぐしょぐしょに濡れていた
傘で守られていたはずの髪の毛もしっとり濡れている
「斗真…大丈夫か?」
來兄からバスタオルを取りに行く間聞いてみる
「ん?
平気だよ」
「無理してないか?」
「大丈夫!
竜真兄ちゃんは心配性だね!」
心配するのは当たり前だろ
お前は大事な弟なんだから


