「あー…斗真眠い?」
何も言わないで頷かれた
オレは今にも寝てしまいそうな斗真を抱き上げた
するとすぐに寝てしまった
「來兄ー空兄ー」
サインを書いている來兄と空兄に声をかける
小説家の來兄はともかく
何故空兄のサインまで欲しいのかわからない
「斗真寝ちゃった…」
「久しぶりの遠出で疲れたんだろうね
普段こんな長距離歩かないから」
來兄が斗真の額に触れるも熱はないみたいだった
「リュウどうする?
空いている仮眠室研究所内にあるけど
使ってく?」
本当は帰った方が良いんだろうけど
サインを欲しがる列は長くて
オレたちは父さんの言葉に甘えることにした
仮眠室に連れて行き
毛布を借りて斗真を寝かせると
静かにすることを条件に
仮眠室でサイン会が行われた


