「ゲホゲホッ…ゲホゲホッ……」




隣から押されたみたいに体が傾き

竜真兄ちゃんに受け止められた





「斗真!おい斗真!

來兄!父さん!早く!!」




意識を飛ばしてしまいそうになるのを必死でこらえる




その後の皆の行動は素早かった


急いで竜真兄ちゃんに抱き上げられて

すでに準備万端でベッドの機械を作動してくれていた父さんと來真兄ちゃんの元へ行き

空真兄ちゃんが見守る傍で僕はベッドに横たわった





「…ごめんね……」



生理的になのだろうか…?

泣きたくなるのをこらえながら謝る

その間も呼吸は苦しいし咳も出た




「ばーか
気にするなって言ってんだろ?」


「謝らないで良いよ斗真」


「病み上がりだからね
気にしないで良いんだよ」


「ゆっくりお休みトウ」




竜真兄ちゃん・空真兄ちゃん・來真兄ちゃん・父さんに言われて

僕はそこで意識を飛ばした―――