僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory








帰る途中も

帰宅してからも

オレたちは黙り込んだままだった




來兄に抱かれた斗真は

少し熱が上がったようで苦しそうに見えた

…オレのせいで

オレが無責任なこと言ったから




「…竜真」


「來兄…?」


「斗真も今は平気だから
解熱剤も少しいれたからもうすぐで下がるよ

もう遅いから竜真は寝た方が良いよ
明日も仕事だって言っていたでしょ」




今の時刻は夜の10時を過ぎた頃

確かに明日は仕事で朝が早い

事務所前に朝の5時集合だ

早めに寝ようと…決めていたけど




「ごめん來兄…
オレもう少し起きてる…」


「竜真…」


「もう少しだけ…ここにいる」




オレが動こうとしないので

來兄と空兄は顔を見合わせ苦笑いで


「おやすみ」


と呟き部屋を出て行った