席へと案内し
静子さんが注文したお酒を注ぐ
その間もオレはガタガタ手が震えて緊張しっぱなしだった
静子さんはVIP待遇なため
ホストからは勿論お客さんからも有名で
全員が興味ありげにオレと静子さんを見てくる
当たり前だろう
今まで雑用しかやってこなかった
顔も覚えられていないド新人が
静子さんに指名されたのだから
「ふふっ
そんなに緊張しなくても良いわよ」
「は…はひっ……」
「声が裏返っているわ」
我ながら情けなくなってくる
静子さんは笑っているけど
いつオレにキレて店を出て行くかわからない
「安心して良いわよ」
「えっ?」
「今日はあなたがうんざりするまでお店にいるわ」
どうやら帰ることはなさそうだけど
それはそれで…大変だ…


