僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory









ちなみに今斗真は

オレたちが來兄の作った夕食を食べる椅子の後ろにあるソファーで

冷えピタをし毛布をかけて眠っていた

オレたち兄弟の中でも特に斗真を大事に思っている竜真が

「部屋で1人は寂しいだろうから」と言っていた





「そっかぁー
そういえば松永先生言っていたね

温度管理が苦手だから
季節の変わり目は風邪を引きやすいって」


「そう

今日ってあったかいでしょ?
だけど病院で斗真が寒いって震えてたから
看護師さんに羽織るもの借りたほど」


「それ本当か?
今日オレ撮影中に半袖の奴見かけたぜ?」


「……それは可笑しいよ」





來兄と竜真はオレの出した話題などすっかり忘れたのか

今日あったことについて話している

オレは無言で箸を動かし唐揚げを食べた








「……眠れん」




その日の夜

オレはベッドの上で寝付けないでいた