僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







おじさんとおばさんは顔を見合わせ

黙って一緒に頷いた




「…そこまで言うのなら良いだろう」


「パパッ…!」


「真琴も良いのね?心さんで」


「ママッ…!
良いに決まっているよ!

心くんならわたしを間違いなく幸せにしてくれるはずだもん!」


「心くん
真琴をよろしく頼むね」


「ありがとうございますっ…!」




後の方は涙声になってしまった

ハンカチがないから手で涙を拭うボクを見て

真琴は笑いながらハンカチを差し出してくれた

「泣き虫」と笑う真琴も泣いていた

「泣き虫」とお返しに言ってあげた





結婚指輪を買えるほどお金を貯めたボクだけど

さすがに教会で結婚式を挙げられるほど貯めていなかった

どうしようかと迷っていた




「別に結婚式なんてしなくても良いわよ」と真琴は笑うけど

真琴がウェディングドレス姿に憧れているのを知っていたし

真琴のウェディングドレス姿を見てみたかったから

どうにかして挙げたかった