「―――あ」
久しぶりに黒木総合病院を訪れたボクは
ロビーで看護師さんと話している少女を見つけて
すぐにわかった
「――――――真琴」
久しぶりにその名前を呼ぶと
…真琴はふわりと効果音がつきそうなほど
ゆっくりと振り向いた
「……心くん?」
座っていた椅子から立ちあがると
見慣れた点滴を引きずって真琴はボクの元へやってきた
「心くん?心くんだよね」
「真琴…ボクのこと覚えていたんだね」
「当たり前だよ
だってあの頃と変わってないもの
そのいつもイタズラを考えていそうなその目は」
「へっ?
ボクそんな風に思われていたの?」
「うん!
あとその年齢に比べて幼い話し方も
相変わらず自分のことボクって言っているんだね」


