次の日
斗真が学校に来た
俺は早速斗真の元へ行った
「…よぉ斗真」
「…樹」
久しぶりに声をかけると
斗真は驚いていた
話したのはきっと俺が小学生の頃退院した以来
斗真と自然の森の話をしながら思う
…俺は萌と同じ班になれるんだ
それだけで少しだけど嬉しくなってしまった
単純だな俺は
だけど斗真も嬉しそうにしていた
行けるって担当医に言われたと話す斗真は
本当に幸せそうな笑顔を浮かべていた
ずっと斗真は羨ましがっていた
元気で滅多に風邪を引かないで
行事に参加できる兄たちを
『楽しんで来てね』って明るく見送るくせに
『どうして僕は行けないの…』って後で声を殺して泣いていた
…自分の気持ちを押し殺し過ぎなんだよコイツは
だけどそれは斗真が
度を超えた優しさを持っているから
それを俺は知っている
「ずっと実現したいって思ってた夢が叶えられそうで良かったな
体調管理には気を付けろよ?」
「ありがとう樹!」
大事な友達を
俺が守るから


