「どうしてあの子は弱いのかしら」


「もうちょっと人並みに健康だったと良かったんだけどな」




それを聞いて

オレは何故自分がこんなに弱いのかと責めた

そこで初めて“自分を責めたことによる”発作が起きたけど

オレは黙って部屋に戻った



それからオレは本音を誰にも言わなくなった

オレさえ我慢すれば誰も傷つかなくて済む

オレさえ我が儘言わなければ誰も悲しむことなんてない



それを考えれば

毎日のようにダルい身体でも我慢出来た

例え叔父さんから「我慢しないで」と言われても

オレは我慢し続けた

―――オレさえ我慢出来れば良かったから







「昌くん」



発作と連日の高熱で入院した日

オレは叔父さんに言われた




「我慢しても良いことなんてないよ?
昌くんが苦しむだけだよ」


「…………」


「梓紗ちゃんにも迷惑かけているよ?」