「先に帰ったんじゃねぇのかよ」
「帰ろうと思ったんだけど…
久しぶりに一緒に帰りたくなったの」
「…恋人だって勘違いされても知らねーからな」
一緒に道を歩く
俺は気になっていたことを聞いてみた
「黒木さんが斗真を好きだってこと
萌は知っていたわけ?」
「え?うん知っていたよ
ちなみに美夜が白羽を好きだってことは
内緒にしておいてね?
クラスでも知っているのは
私と樹と先生だけなんだから」
「先生って…
そういやあの時何で先生
驚いていたんだろうな?」
「さぁねー
意外だったんじゃないかな?
あのふたりって
教室では滅多に接点ないからさ
接点ないのに
どうして好きだって思うんだろうって」
「なるほど
それで驚いていたってわけか」
確かに驚いた
あの黒木さんが…斗真を好きだと言うなんて
斗真も黒木さんが好きみたいだし…
あのふたりって両想いなんだな


