「昌くんの名前は
昌くんが産まれてから兄貴と義姉さんの口癖だった
“飽きた”から来ているって聞いたよ」
「……ッ!?」
アタシは言葉を失った
「きっと昌くんも知っているはずだよ
自分が望まれて産まれた存在じゃないってね」
「……んな…」
そんなの…ないよ……
「……あずさ…ちゃん……?」
「昌っ!?」
酸素マスクをつけているからくぐもった声が聞こえる
アタシは座っていた椅子を倒すほど勢いよく立ち上がった
ガターン!と部屋に響いた
「…ありがと……」
「…馬鹿昌…何でよ……」
アタシは何も出来ないのに
アンタの力になんてなれないのに?
どうして
“ありがとう”なんて言うのよ……


