トイレの個室から出ると美夜はいなくなっていた
アタシは手を洗ってスカートのポケットからハンカチを取り出して拭くと
教室へ向かって歩いた
「……え?」
トイレから教室へ戻る途中には
生徒などがお喋りをしたりお弁当を食べたり…
とにかく自由に出来るテーブルと椅子がある
もうすぐでチャイムが鳴る時間
そこにテーブルに顔を突っ伏して座っているのは…
「昌っ!?」
校内だということも忘れてアタシは叫んだ
普段クラスメイトである昌に話しかける時は
「金森」と呼び「昌」とは絶対に言わない
…そもそも昌は滅多に学校来れないから「金森」なんて言う機会もないんだけど
「ちょっと昌!
アンタ何でこんな所にいるのよ!
今日欠席だって担任言っていたわよ!?」
急いで近寄ってポンポン肩を叩いて叫ぶ
すると昌は真っ赤な顔でアタシを
あの虚ろな瞳で見つめてきた


