「……昌」
寝ているかと思った
だけど返答が返ってきた
さっきと顔色は変わっていない気がする
「梓紗ちゃん…ゲホッ」
「玉子粥持ってきたわ
お母さんが作ってくれた玉子粥好きでしょ」
「……ありがと…」
机の上に土鍋を置き
アタシは昌が上体を起こすのを手伝った
そしてお母さんが一緒に渡してくれた土鍋を包むタオルと共に
昌に渡してあげた
「食べられるだけ食べなさい
体力つけなさいって言われているでしょ」
「…ゲホッ」
「無理して食べないで
気持ち悪くなったらすぐに教えて」
昌の部屋に常備してある受け皿を近くに置いてあげた
本当は冷えピタも常備されているはずだったのに


