次の日
俺は提出し忘れたプリントを渡しに
職員室へ向かっていた
先ほど萌と黒木が呼ばれていたけど
大丈夫だよな…
会わないよな……?
職員室への階段を下りていると
見覚えのある人が手を振っていた
「おーい!樹!!」
「あ…竜真(りゅうま)さん
お久しぶりですね」
斗真の兄・竜真さんだ
斗真の3人の兄の中で1番下らしいけど
全くと言って良いほど似ていない
「樹……!?」
「あ…萌に黒木さん…」
会ってしまったか…
「樹?知り合いか?」
「ええ
クラスメイトですから」
黒木さんは確かにクラスメイト
だけど萌は俺の好きな奴
…そう言えたらどれだけ楽だろうか?


