次第に萌は話しかけて来なくなった
嬉しかったけど
同時に何だか寂しくなった
何だよ俺
我が儘だな
来たら来てほしくないって考えて
来なくなったら来てほしいなんて
…何でこんなにも矛盾しているんだよ
俺は萌をどうしたいんだよ
だけど萌には萌の人生があって
俺はそれを影ながら応援することしか出来なくて
1歩踏み出すことが出来ないんだ
萌を一生俺のモノへすることが出来ない
本当はしたいのに
萌とあの日のように
一緒に笑い合いたいのに
一緒にいたいのに
…いつまでもずっと
なのに
なのに
なのに俺は出来ない
影ながら応援することしか出来ない
こんな気弱な俺
萌に釣り合うはずがない―――


