俺は萌に嘘をついた
そして真っ白なノートを机の中に仕舞った
数分すると
萌は何も言わずに離れて行った
…ごめん萌
俺はお前の王子様になれねーみたいだ
…しかしノート
一体誰に借りようか?
寝ていたことにするか
俺は机に突っ伏して本当に寝た
それからも
何かある度萌は俺の所に来た
俺はその度に冷たい態度を取る
あんまり来るなよ萌
期待しちまうじゃねーかよ…
なぁ萌
俺はあの頃の俺と違う
萌は今時の女子高生って感じだけど
俺は皆が言うよう地味な奴なんだ
萌と釣り合う男じゃない
萌には萌に似合う
良い奴が沢山(たくさん)いるよ―――


