ドンっ 理「うわっ」 この角を曲がればもうすぐという所で、ちょうど曲がってきた人と思いっきりぶつかった。 その拍子に尻もちをつき眼鏡が落ちてしまった。 い、痛い。お尻がじんじんする…。 「悪りぃ、大丈夫か?」 痛みに少し顔を歪めていると、頭の上からどこか聞き覚えのある声がした。 そうだ、私も謝らないと! 理「あ、こちらこそすみません。大丈夫で、す……え。」 謝ろうと顔を上げた瞬間、思わず目を疑った。 だって…私がぶつかったのは、今一番会ってはまずい人物No.1。 神谷翼だったからだ。