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「リョウジさん、朱雀が珀龍神にやられました。」


ある部屋の一室。



手下と思われる男が、ソファーで目を瞑ってじっと座っている男に向けて言った。



「ーーーそうか、意外と早かったな。」



リョウジと呼ばれた男はそう言ってフッと不敵に笑う。



「朱雀には荷が重すぎた、か。」


「せっかく下っ端の人数減らしてやったのになー。」と頭の後ろで手を組み天井を仰ぐ。




そう、この男こそ今回の黒幕。


全てはこの男が仕組んだことなのだ。




「まぁいい。どうせ今回のは序章のちょっとしたお遊びのようなもんだからな。」



そう言って立ち上がると、ある一枚の写真に手を伸ばした。



そこには制服を着たある少女の姿。




「これからが始まりだ。

ーーーーーなぁ、理央。」



                  〈fin〉