ーーーその日の夜。
理「あれから何か分かったことある?」
私はソファーに座ってスマホをいじる陸玖に聞いた。
今は私の家。
いつも通り翼に家まで送ってもらった後すぐ、陸玖が家にやって来た。
陸「いーや、まだ何も。朱雀を後ろで利用してた奴がいるのは間違いないと思うが、それが誰なのかは分かんねえ。」
陸玖は朱雀のこの一件について裏で色々と調べてくれている。
朱雀の総長が言っていた“ある男”について。
そもそもその男の目的は何だったのだろう?
珀龍神を潰すことが目的なら最後の仕上げ部分で格下の朱雀に任せるのはおかしい。
現に朱雀は珀龍神に倒されて解散となっている。
それに、全くと言っていいほど情報が掴めない。
あの陸玖でさえかなり苦労しているのだから相当なやり手であるのは確か。
蠍の刺青も謎のまま。
考えれば考えるほど謎は深まるばかりだ。

