理「ねえ、一つ聞いてもいい?今回のことは全てあなた達が考えたこと?」
「……何故そんな事を聞く。」
こんな状況にも関わらず冷静な私に男は戸惑いを見せたがすぐに怪訝な顔をした。
理「時間はたっぷりあるんでしょ?だったら教えてくれてもいいじゃない。」
「変な女だな。いいだろう教えてやる。確かに俺たちが珀龍神を潰すためにやった。が、全てじゃない。俺たちが実際にやったのはこの数日だけだ。」
この数日だけ?確か闇討ちが始まったのはもっと前からだったはず…。
一体どういうこと?
「この計画を考えたのはある男だ。その男から“珀龍神を潰すいい案がある”って持ちかけられてな。最初は怪しいとも思ったが全国No.2を潰せるならこれ以上好都合なことはねえ。俺たちはその案に乗ったってわけよ。」
てことは、その謎の男が黒幕ということになる。
しかもこれまでの事から考えてかなりのやり手だ。
理「その男の正体をあなた達は知っているの?」
「さあな、俺は珀龍神さえ潰せれば何でもいいんでね。さ、話はここまでた。もうこれ以上あんたに話すことはねえ。」
ブチブチッ
そう言うと、男は私が着ていたブラウスのボタンを引きちぎった。
中の下着が露わになり肌に冷たい空気を感じる。
「へえー、体の方も上玉じゃねえか。」
スーッと男の手がお腹を撫でる。
気持ち悪い。
全身にゾワっと鳥肌が立ち、男を蹴ろうと足を上げようとするが縛られているためできない。

