No.1ガール〜桜の姫〜①



「ねえねえお兄さん。もしかして今暇してる〜?」



恥ずかしくて翼から顔を背けていると、女の甘ったる〜い声が聞こえた。



隣を見ると、案の定綺麗なお姉様方に逆ナンされている翼。


あのー、明らかに私の存在無視してますよね?


確かに少し離れて座ってるけどさ、どう見ても私と翼一緒に来てるでしょ…。



「一人ならさ〜私等と遊ぼうよぉ〜。」



図々しくも、翼の隣に座り込んで自慢の大きな胸を押し付けるお姉さん。


イラッ


何か、物凄くムカつくんですけど。


これがきっと嫉妬と言うやつ。


だけど、私は翼の彼女でも何でもない。


だから何も言う資格はない。



「いいでしょ〜?」



翼は完全に無視をしているけど、それでも中々引き下がらないお姉さん。



何だかもう見てらんないや。



理「…翼、飲み物買いに行ってくる。」


翼「は?おい!」



私は後ろからの翼の声を無視して、早足でその場を離れた。