翼「起きたか。ここは屋上だ。」 理「…屋、上?」 翼のその言葉で、一気に寝ぼけていた頭が状況を理解し始める。 青い空、コンクリートの地面、時折拭く爽やかな風、そして周りを囲う鉄柵……。 普通なら居心地のいいただの屋上。 だけど、私にとってここは、屋上は……。 “苦しい場所”でしかない。