それから理央は徐々に話すようになった。 出された食事もきちんと食べ、外に出れるまで回復した。 そして何よりも、理央が笑った時は全員がホッとした。 また笑ってくれる、と。 だが一つだけ、理央が閉じ込めた感情がある。 それは“泣く”という事だ。 あの事件以来、理央は一度も涙を見せた事がない。 「私は泣いちゃダメ、泣く資格なんてないの。」 前に理央はそう言った。