赤い物とジイジの物は絡み合いながらどんどん赤い物に引っ張られていた。


ジイジの物は色が紫に変わっていた。


健太は、これはジイジが、死ぬと思い勇気を出してベッドの側に置いていたタオルを振り回して赤い物を追い払おうとした。


赤い物は更に赤くなったが、やっと離れてくれて部屋の隅で点滅し始めた。


ジイジの物は弱ったのか口に戻らず頼りなく浮いていた。


健太は、タオルでジイジの物を軽く叩きながら口に戻そうとした。


汗が目に入って大変だったが、後で必ずパパとおいちゃんから良くやったと言われたかったので必死になった。


何とか口の近くまで持って来れたがジイジの物は、また離れようとするため健太は、何度もタオルで叩いて戻そうとした。


健太は、このままでは駄目だと思い思い切ってジイジの物をタオルで掴むと口に押し込んだ。


なかなか入らず苦労したが思いきり口の奥にタオルと一緒にねじ込んだ。


その時ぐちゃっとした感覚が手に伝わったが、かまってられずに必死にジイジの口の奥にタオルと一緒に入れた。


健太は、やったと思いその場に座り込み汗を拭いた。



これで、ジイジも死ななくて良いし、パパやおいちゃんからも褒められると思った。


ジイジの足が何度かバタバタしたが、口の中に魂が、戻って喜んでるんだなとホッとした。