ジイジの口から出た物は楽しそうに何かと話しながら色を変え動き回った。


何を話してるのかは分からなかったが
ジイジの口からそんなに離れて無くて健太は、少し安心していた。



おいちゃんが、前にそのまま離れ過ぎたらジイジは、魂が抜けて死ぬと言われていたからだ。


離され過ぎたらジイジの魂は無くなり死ぬからなとおいちゃんは、珍しく強く言ったのだ。


大好きなジイジに死んでもらっては困るのでそれ以上離れないでと願う。


ジイジは、起きる気配がないが今起こす勇気は健太には無かった。


早くママかおいちゃんに帰って来て欲しかった。


すると、ジイジの口の所に他の赤いホワホワした物が近づいて来た。


最初は、ジイジのホワホワした物とそれは、楽しそうに踊っていたが、赤い物がジイジの物にぶつかり始めた。


ジイジの物は、何だか苦しそうに見えて健太は、ドキドキした。


部屋の空気がビリビリして身体が痛くなった。


怖くて堪らなかったが、ここで逃げたらジイジに悪いと思ったし後でパパやおいちゃんに笑われると思い必死に我慢した。


すると赤い物がジイジの物に絡み付き少しずつジイジの口から離そうとした。


良く健太が、やるゲームのバトルのようだったが、ジイジの物は必死に口の近くに戻ろうと抵抗しているようだった。


しかし、ジイジの物は力が弱いのか少しずつ口の近くから離されて行く。