ぎゅっと目を瞑って、頭を抱える。


お願い…このままどっか行ってよ。


カタカタと震えているのが自分でもよくわかる。


「………あー………」


男の子が小さな声でそう呟いただけでも、私の体は異常なくらいにはねあがった。


普通の男の子ですら怖いのに。


こんな金髪でいかにも不良なんてヤツ、耐えられるわけがない。


ただガタガタ震えて、不良が立ち去ることを待つしか出来ない。



「……………………?」



暫くその状態でいると、ふとガサガサと言う音が聞こえることに気付いた。


そして、音が止んだかと思うと目の前に人の気配。


「ひっ!!」


ち、近いっ…!


ダメだ、殴られる…!?


蹴られる?それとも怒鳴られる?


嫌な考えが頭を駆け巡る。


だけど、予想に反して不良は、私の横にパサリと何かを置いて、身を引いた。