ヒツジ、狼と恋をする。




そもそも私は、どうしてこんな気持ちになっているんだろう。



別に今までは、誰が誰と仲良くしていても気にしなかったのに。



むしろ人の恋なんて、応援しかしたことなくて。



もしさっきの女の子と晶が付き合っていたとしても、私は晶の友達だから…応援できるはずなのに。



あれ?私、晶の友達…なのかな。



本当に…友達になれてる?



わかんなくなっちゃったよ…。



こんな気持ち…初めてだから。



よくわからない。



「あっ、ツツジ!これだろ!」



空き教室の奥で大きな地図を持ち上げて笑う晶に、私は落ちかけた涙を必死に押し戻して駆け寄る。



「そう、それ!ありがとう!
じゃあ、急いでるから私行くね!」



うまく笑えてるかはわからないけど、早口で捲し立てた私は、世界地図を抱えてその場から逃げるように走った。



私と晶は出会ってからほんの数日…1ヶ月もたってないくらいなのに。



知らないことがなんて、たくさんあるに決まってるのに。



どうしてそれが、こんなに腹立たしいの?