ヒツジ、狼と恋をする。





別校舎に向かいながら、考える。



ここで初めて晶と顔を会わせた時は本当に怖かったなぁ。



ほんの数日前の事とは思えない。



まだ他の男の子と普通に話せるようになったわけじゃないけど、晶と話せるだけ進歩だよね。



今日は晶いないのかなぁ。



別校舎には晶がいるって、なんとなくそんな常識が私のなかで出来ちゃったんだけど。



「…………って、あ」



………いた。ほんとにいた。



窓の外、木の上。



本当なら驚くべきなんだろうけど…。



そこから飛び込んできた晶を見たことがある私は、特に驚きはしなかった。



「あき………!」



晶、と駆け寄ろうとしたとき、どこか違和感を感じた。



晶が…笑っているから。



木の上で一人で笑っているわけない。



視線を恐る恐る廊下にずらす。