ヒツジ、狼と恋をする。






「はぁ…だいぶ乗りきった感じすんな」


「だね…。
ちょっと喉乾いちゃった」


「……俺、なんかジュース買ってくるわ」


「え?なら私も…」


「いや、ジェットコースターとか半ばヤケクソ気味で付き合わせたし…。
俺が買ってくるから、待ってろ」


「……いいの?
じゃあ、お願いしようかな」


「おう。嫌いなもんとかある?」


「ううん、特にないよ」


「わかった。
そこのベンチにでも座ってろよ」



私の後ろにあるベンチを指差しながら返事をした晶が、少し遠くの売店に向かって歩いて行く。


はー…なんか、夢みたい。


まさか私が、自主的ではないとはいえ男の子と二人で遊園地に来るなんて。


しかも、こんなに楽しいなんて…。


相変わらず私と晶の距離は3メートルくらいあるけど。


でも、最初よりはいつの間にか近くなっている。



数日前に初めて会ったときなんて金髪で怖そうだし、ピアスしてるし、どう見ても不良だし、なんか他にも色々思ったけど、話してみると案外怖くないよね。


むしろ普通の男子より断然優しい気がするし。


どこか、可愛い。


私に張り合ってジェットコースター乗りまくるところとか。


なんか子供っぽい。