「お待たせ千夏ちゃん!」



「あ、おかえり~…って藤崎くんじゃない!」



「うん。
手伝ってもらおうと思って!」



…………クラス違うけど。



そこは突っ込まないことにしよう。



「……で?そのでっかいやつ?」



「あ、そうそう。
二人がかりでも重くて…」



晶はスタスタと荷物の前までいくと、さっきまで持ち上げることすら出来なかったのが嘘のように軽々とそれを持ち上げた。



うっそぉ~…。



さすが晶。



「晶…力持ちだね」



「そうか?
男なら普通だろ、これくらい。
少し重いけど、これくらいならいつでも手伝ってやるよ?

んで、どこに運べばいい?」



飄々とする晶に、驚きを隠しきれない。



普通なの?



あんな重いものを1人で軽々と持ち上げちゃうのって、普通なの…?



「あっ、藤崎くんそれこっちにお願いします!」



「ん」



千夏ちゃんがハッとなって晶を案内する。



「よっと…これでいいか?」



「はい!ありがとうございます!」



「いや………。
ん?ツツジ?どうした?」



「えっ!?」



いっ…いけないいけない!



なんだろう。



晶を見てたら…ボーッとしちゃった。



……………もしかして?



これってもしかしてもしかするの?



俗に言う…恋の病!?