君を呼ぶ



思わず、笑ってしまったけど、声は出さない。

何があっても、声は出さない。

だけど、気配で笑ったのがわかったのか、西崎は、私を見上げると、びっくりして、

すっと立ち上がると、私の頭をなでて、

「なんだ!笑えんじゃん!山本かわいいんだから、もっと笑えよ!」

そう言って、友達のところに戻っていった、西崎。

私は、ちょこっとくすぐったくなりながら、

また、夢の世界に戻った。