「なんで…?」




『それは、おと……………』







メリはそこまでいいかけて突然口をつぐんだ。








「おと…………なに?」


『なんでもありません。』


「でもっ!」


『口を滑らせました。なんでもありません。』


「メリ!!」


私が呼んだ時にはもう遅く、メリは消えてしまっていた。











…………相変わらず、逃げ足の速い。





メリの言いかけた言葉は分からずじまいだった………。