水曜日の片想い



橘くん、いったいなんて答えーーー。



「は?誰だよキミ。付き合うとか無理だから」



たっ、たた、橘くん!?!?


持っていた本をぐしゃぐしゃにするくらいの勢いで、ぎゅっと手に力が入る。



「うっ……」


そして、目に涙を浮かべながら女の子は無言で出て行ってしまった。



泣きながら出て行った女の子には見向きもせず、何事も無かったかのように平然と本を読み始める橘くん。






そう、


水曜日の放課後の図書室に人が居ないのはこれが原因である。