水曜日の片想い



「…………さぁ?」


「えっ」


こんなときにでも橘くんの照れ屋スキルが発動していた。

ふいっと顔を逸らされて、わざとらしくわたしと目を合わせないようにしている。

本日2度目の赤い頬。


そんなに照れてばっかりじゃ肝心なことが聞けないじゃん!



「恥ずかしがらないで教えてよ〜!ほら、ビターチョコあげるからさ」


こっそり持ち込んでいた一口サイズのビターチョコをふよふよと浮かせ、


「わたしが食べちゃうよー?」

と遊んでみる。



しかし、橘くんは無反応。

そんなに言いたくないのかな………?


せっかく橘くんを釣るために持って来たのにこれじゃあ意味がない。


橘くんに意地悪しちゃおうなんて考えたわたしが悪かったかな。

橘くんはわたしのように甘くなかった。