水曜日の片想い



「で、言いたいことはそれだけ?」


わたしの人生初の告白をこのまま無かったことにされたくない。

今度こそ橘くんにちゃんと伝えるんだ。


遮る音は何もない。

たった一言、言えばいいだけ。




「………あの時、本当は好きって言ったの」


こんな静かな空間で、もう聞こえなかったとは言えまい。




「初めて会ったときから、橘くんのことが好きでした」




言った。言ってしまった。


ようやく伝えることができた安心感なのかよくわからないが、涙が溢れてくる。


視界が揺れてよく見えない。

目尻が、体が、全てが熱い。



自分から「さよなら」と目の前で言っておきながら今更告白なんて呆れてるかも。


でも、逃げないって決めたんだ。

これ以上橘くんへの想いを曖昧なままにしたくない。


震えないようぎゅっと唇を結び、橘くんを真っ直ぐ見つめた。