「彼女の百合ちゃんでも知らないことをわたしが知ってるわけないよ……」
百合ちゃんはわたしが橘くんに別れを告げたことを知っているのかな。
橘くんとわたしはもう“終わった”関係。
友達でもなんでもない、ただの同じ学校に通う1人の生徒に過ぎないんだ。
「彼女?なんのこと?」
泣きそうなわたしとは反対に、
やわらかい髪の毛をふわりと揺らしながら、頭上にははてなマークが浮かんでるように見える。
え?なんでそんな疑問系なの?
だって2人は…………。
「橘くんと百合ちゃんは付き合ってるんでしょ?」
こんなことを自分の口から言うのは辛かった。
いくら別れを告げたとはいえ、胸の痛みはそう簡単に消えてくれないから。
「…………ふーん。そういうこと」
「え?」
一息吐くように呟いた百合ちゃんの声をにたまらず首を傾げた。
「今理解したわ。あなたのせいなのね」
「わたしのせい!?」
「そっ、あなたが原因よ」



