「百合ちゃん、違うとこに行こう!!」
「え!?ちょっ、ちょっと………!」
これ以上険悪ムードの2人を見ていられず、驚く百合ちゃんの腕を強引に掴んだ。
「逃げるなー!戻って来ーい!!」
まだ不満があるのか、背後から華純の叫び声が聞こえてくる。
当然そんな言葉に構っていられず百合ちゃんの手を引っ張って、バタバタと教室を出た。
廊下で人とすれ違うたび「百合ちゃーん」と男子たちの歓声が飛んでくる。
もー、どこか落ち着ける場所はないわけ?
*
「ふぅ………」
急に動いたから余計に疲れてしまった。
百合ちゃんとまともに会うのは夏休み以来だったりする。
なんだかちょっと緊張する。



