「百合ちゃんだ!」
「今日も可愛いなぁ」
百合ちゃんが入って来たことによって、教室が急にざわつき始めている。
百合ちゃんはどこにいても目立つ。
なんというか、橘くんと同じで人を惹きつけるオーラのようなものを感じる。
「うげっ!柊百合じゃん」
「は?」
さっきまで淡々と話していた華純が百合ちゃんが来た瞬間、表情を歪ませ変な顔でパックジュースを飲んでいた。
なにやってるの……華純……。
「そこのあなた。誰だか知らないけど日菜子ちゃんに余計なこと吹き込むのやめてくれないかしら?」
百合ちゃんも負けじと華純を睨みつけて、心なしかわたしの肩の上にある腕の重みが増した気がする。
「あたしと日菜子が何話そうが関係ないじゃん。わざわざ文句言いに来たわけ?」
「日菜子ちゃんに会いに来たら耳障りな声が聞こえたものだから、親切に教えてあげただけよ」
わたしを挟んだ間にバチバチと火花が散って見えるような気がする。
この2人ってたしか話すの初めてだよね……?



