水曜日の片想い



「ちょうど廊下から中庭にキミが居るのが見えたんだ。だから問い詰めてやろうと思ってな」


「とっ、問い詰めるって……なにを………」


本当はわかってる。

橘くんが言いたいことも、聞きたいことも。

全部わかってて知らないふりをしてるんだ。


「俺のこと避けてるだろ」


うっ。

直球すぎる問いかけに少し言葉が詰まった。


答えなくてもわかってるくせに。

橘くんがわたしじゃなくて百合ちゃんを選んだからだよ。

なんでわたしに言わせようとするの?


「別に避けてないよ………」


わざとらしく視線を逸らした。

これ以上目を合わせていたら壊れてしまいそうだった。


「なら、どうして図書室に来ないんだよ。今まで水曜日の放課後はずっと来てただろ」


行かないんじゃなくて、行けないんだよ。

行ったところで惨めな思いをするだけだってわかってるから。