水曜日の片想い



今日は用事でもあったのかな。


大好きな本より優先される用事ってなんだろう。


…………まさか百合ちゃんとデートだったりして。



「デート、かぁ」


事実上、花火大会は最初で最後のデートになってしまった。


あんなにたくさんの幸せを貰ったのにも関わらず、まだわたしは幸せを望むの?


橘くんとデートできただけで十分だよ。

早く思い出にしてしてしまえば楽なのに。


起こった全ての奇跡にすがりついたまま、想いを今でも引きずっている。



「奇跡……もう1回くらい起きてくれないのかな………」



勝手に溢れてくる涙を拭う余裕もなかった。