「橘く………!」
しかし、
「キミひとり?」
「可愛いねぇ」
「俺らと一緒に花火でも見ない?」
振り返ってもそこに立っていたのは橘くんではなかった。
年齢はたぶん20代くらいで、ガタイの大きな男の人が3人。
橘くんだと思ったのに………全然違うじゃん。
明るくなった視界も途端に雲がかかる。
「えっと………あの……」
にやにやと不気味な笑みを浮かべる彼らの視線に体震えた。
男の人に囲まれるなんて人生初だもの。
なんか……怖いかも……。
「ひっ、人を待ってるんです」
「なに、彼氏?」
「友達ですけど………」
ゆっくりと詰められる距離に対して、わたしの足は勝手にズルズルと後ろに下がっていく。



