早く合流しないと花火が始まっちゃう。
後悔しても橘くんに会えるわけじゃないんだ。
落ち込む暇なんかない。
橘くんを探しに行こう。
たくさんの人混みの中に紛れていても、橘くんならきっとすぐ見つけられる。
橘くんのことしか眼中にないわたしは無駄に自信だけはあった。
それくらいできなきゃ胸を張って好きだなんて言えないから。
キョロキョロと周りを見渡しながら感覚だけで歩き出す。
橘くん、橘くん、と祈るように唱えた。
呼び続ければ届くような気がしたの。
「ねぇ」
ほら、やっぱり。
不意に背後からポンッと肩を叩かれて視界がパッと明るくなった。
呼び続ければちゃんと答えてくれるんだ。



