水曜日の片想い



早く合流しないと花火が始まっちゃう。


後悔しても橘くんに会えるわけじゃないんだ。


落ち込む暇なんかない。

橘くんを探しに行こう。


たくさんの人混みの中に紛れていても、橘くんならきっとすぐ見つけられる。


橘くんのことしか眼中にないわたしは無駄に自信だけはあった。

それくらいできなきゃ胸を張って好きだなんて言えないから。


キョロキョロと周りを見渡しながら感覚だけで歩き出す。


橘くん、橘くん、と祈るように唱えた。

呼び続ければ届くような気がしたの。



「ねぇ」



ほら、やっぱり。


不意に背後からポンッと肩を叩かれて視界がパッと明るくなった。


呼び続ければちゃんと答えてくれるんだ。