「……俺も相変わらず瀬戸のその顔に弱いよな……………」
「え、何か言った?」
「別に」
声が小さすぎてほとんど耳まで届かなかったけど、橘くんが「別に」というからそうなんだろう。
最後はいつも通りの素っ気なさで、振り向かずにカウンターへと戻っていく。
橘くんからまたプレゼント貰っちゃったなぁ。
昼休みにはチョコレート。
放課後にはメロンパン。
食べて無くなってしまうものだけど、どちらも忘れられない大切な宝物だ。
袋に入れ直した食べかけのメロンパンをテーブルにの上に置き、また本を読み始めた。
たまにちらりとメロンパンを見るたび、嬉しくて顔が勝手に緩んじゃう。
わたしってやっぱ気持ち悪いかな。



